火曜日, 3月 31, 2015

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(アメリカに現れた王岐山の目的は?)

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成27年(2015) 3月31日(火曜日)
   通巻第4501号 
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 この重大なタイミングで、なぜ王岐山はアメリカに現れたか
  闇から闇の手づるを辿ると、行き着いた先は北京政商界の「闇の帝王」だった
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 反腐敗キャンペー、取り締まり側の筆頭は王岐山(政治局常務委員)だ。
 彼の行動が神出鬼没なのも、暗殺を懼れているからで、とくに江沢民一派は、王岐山への恨みが深く、マフィアのヒットマンを雇っているなどと、おもしろく脚色した噂に事欠かない。

 3月27日ごろ、王岐山は米国へ飛んだ。
 米のFBIなどと組んで、どうしても逮捕したい大物がいるからだ。その名を郭文貴という。知る人ぞ知る、彼は北京政商界の「闇の帝王」といわれ、表向きは北京政泉証券の経営者だが、株価操作などを通じて大企業の幹部等と親しく、あらゆる汚職、収賄事件に関与したとされる。

 北京五輪村の鳥の巣スタジアム近くに奇妙奇天烈なホテルがある。高速道路から見えるので知った人も多いだろうが、ドバイに次いで世界に二つしかない七つ星ホテルという触れ込みの「バンゲ7スターホテル」だ。

三層の高層ホテルの前面に、てっぺんがゆらゆら揺れているようなエキセントリックなデザインのホテルだが、奇をてらうとしか言いようがない。一泊最低でも49000円、普通は六万円台。最近は泊まるが少なくガラガラという。

このホテルほか五輪村をめぐるプロジェクトで、前北京市副市長だった劉志華が失脚し、この関連で方正集団CEOの李友夫婦が拘束された。こうした結びつきから国家公安部副部長だった馬健が連座した。かれらの犯罪は周永康も令計画も絡む。

方正集団の李友は、令計画とも親しく、彼が京都の料亭跡を購入した張本人と見られている。一時は令計画や李源潮らが、この京都の別荘の陰の購入者などと言われた。

 郭文貴は2014年末に突如、出国し、英国に短期滞在後、米国へはいったことが確認された。
この間に逃亡資金として4500万ドルが蒸発しているとも言われ、彼は「バンゲ会」という秘密結社のような利権集団を組織して、北京の開発プロジェクトにからみ、采配していた疑いがある。

ともかく郭を拘束しないことには他の大幹部らをつぎに査問する証拠が揃わないからとも噂されている。
北京の闇は深い。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌連載中の「樋泉克夫のコラム」1221回の「最モ困却セシ者ハ便所ニテアリシ」(曾根2-2)」の感想です。
明治の大アジア主義、同文同種、家族主義:これは欧米の植民地化の攻撃を受けたアジア民族が大同団結して白人諸国にあたるという意味かと思います。時代の発想です。ですから現代には当てはまりません。
昭和の日支友好:支那事変では日本軍は支那の沿岸部、人口2億以上、重慶を除く一千都市、人口2億人以上、工業生産の9割を、汪兆銘政権を7年近く統治していました。このため日本支那の友好が叫ばれたのだと思います。
 敗戦時の?介石の「怨みに報いるに徳を持ってす」:これは黄文雄先生によると、降伏した日本軍が共産党軍に参加するのを防止するためという。
支那人は自分に弱みがある場合、相手に恩恵を与える様に偽装するのが上手です。真に受けて日本人が感謝しているが、支那事変の黒幕はスターリン、実行犯は?介石で、日本青年の戦死者数は45万に上ります。
盧溝橋に始まる通州大虐殺事件など対日挑発行為は?介石の秘密命令で行われたと考えるべきです。
(東海子)



   ♪
(読者の声2)加藤清隆氏の現代外務省OB批判:彼らは反日利敵発言が多く、外国の工作をうけているのではないかと思われます。
しかし戦前の外務省を批判するのは同意できません。対米宣戦布告ですが、重光葵は、すでに米軍から南支那で宣戦布告のない攻撃を受けているので反撃には宣戦布告は不要と述べたとのことです。
真珠湾攻撃は反撃であったということは重要です。米国も出兵に当たり宣戦布告していません。米国の朝鮮戦争、ベトナム戦争がよい例です。米国の真珠湾の大被害は、日本海軍の新型浅海用の魚雷を知らなかったためです。このため装甲の厚い戦艦も横っ腹を撃たれて撃沈されました。
この失態をごまかすためにルーズベルトは不意打ち、卑怯などと非難し問題をすり替えたのです。戦争はスポーツ試合ではありません。日本海軍の真珠湾攻撃計画は1941.1.27にグルー大使からハル長官に公電で報告済みで、この公電は現在インターネットで公開されています。
支那事変でも?介石は宣戦布告していませんが、ルーズベルトは非難していません。宣戦布告はご都合主義なのです。
 また前夜、大使館員が送別会を開きましたが、すでに日本大使館員はFBIの厳重監視下にあったので、その意図は監視の目をくらますためであったかもしれません。
日米開戦を避けるために必死の努力をした当時の外務省の人々の苦労を理解すべきです。
(東海子)



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(読者の声3)貴誌前号「アジアインフラ投資銀行」の解説記事ですが、「イギリスはなぜ参加したか」を含むほぼ全ての疑問に、今回の宮崎先生の分析は明解に答えてくださいました。必読文献であると思います。有り難うございました。
 この銀行設立時に、そもそも「中華人民共和国」が地球上に存在するかどうかと言うほどのことだと私は思います。
   (南木隆治) 



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(読者の声4)貴誌通巻4500号のこと、誠におめでとうございます。「チャンネル桜」に出演している方々も皆さんの名前やバックグランド、各主張を存じ上げるまでに色々な講演会に出て勉強してきました。
貴誌の読者が増え続けての、この記録。読者のひとりとして感動です。
 「ラジオ日本」での宮崎先生も元気一杯でしたし、リスナーとしても嬉しい限りです。ますますのご健筆を祈ります。
  (FF子、小平)


(宮?正弘のコメント)御激励ありがたく、次のラジオ出演は土曜日早朝、細川珠恵さんの番組の予定です。
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