水曜日, 10月 21, 2009


その昔、ポケコンというジャンルがあった時代がある。PC8000などに代表されるいわゆる初期パーソナルコンピュータの出現とほぼ同時期だと思うが、PC8000などを買い、フロッピー装置と、プリンターとフォートランなどを買うと、ゆうに100万を超える時代であり、おいそれと手が出なかった。かといって、一切手がでない、というのも困り者で、すき間を埋めるモノとして、ポケコンというのがあったのだと思う。

私は最初、シャープのPC-1500というのを購入した。
http://retrogamer.seesaa.net/article/48386086.html

フロッピー装置などないが、バッテリー式で、プログラムなどの保存もでき、ミニプロッターも確か4色のものがつき、ひととおりのことがこなせた。当時のいわゆるパソコンが単精度8桁のとき、10桁で計算でき、理工系の関連書籍も幾つかあった。パソコンを購入した暁には、子供のゲーム機と化してしまったが。

先日、会社に行って荷物の整理をしていたら、このポケコンを使って、当時使うかも知れないから、と業務用に組んだプログラムノートがひょっこりと出てきた。今は、本体すら手元にないし、あってもプログラムを保存したカセットもないので、どうしようもないが、当時は、ポケコンやパソコンでプログラムを組んで使ったものだった。その後、それは使われることがなかったが、予備的検討では充分実際に使用可能なものだった。


仕事の内容は、送電線の弛みを測定し、気温とともに記録し、例えば、その線下で、建物を建てたい、などと言う際に、どれほどの高さまで許容できるか調べるためのものである。

送電線も電力事情の変更で、送電量をませば、送電線温度が上がり、弛んで下ってくるので、それを予測する必要があった。また冬に着氷してその重みで伸びたり、強風で横揺れしたりと、いろいろあるので、安全圏を算出し、許容限界を決めるための業務だった。

それまでは、手計算で時おりある必要に迫られて、行っていたりしたようだが、よく計算間違いを指摘されたりしていたので、そこを改善したいとのことで、それなら、今はやりのPCを使えば一発で〜すなどと言った手前、結局私が行う羽目に。


このとき、初めて、通常の鉄塔間でも数トンの張力が掛かっていることを知らされた。それは鋼鉄線自体の重みであるのだが、私には車が何台か宙に吊るされているイメージが強かった。時折、人が空中に浮かんでいるのを見るが、これは人が送電線にそって滑車のついた乗り物で、送電線にそって移動し、撚り線のほつれなどを直す作業をしている、とのことである。

高所恐怖症でなくたって、大抵の人にはご免蒙りたい作業には違いない。初めて見たときには、さすがにショックを受けたものだった。最近、鉄塔の作業で、作業員が二人ほど転落する事故があったばかりで、一人はお亡くなりになったが、もう一人は雨で柔らかくなった地面に足から突き刺さっただけで、一名を取り留めた、という報道があった。38メートルほど落下したという事故だった。

本当に小さい子供の頃、家でお茶を飲んでいた東電の作業員が、そのすぐ後、近くの電柱で作業中、誤って感電し、落下、死亡したことがあった。直接目撃したわけではないが、翌日には耳に入った。後年、その電柱の立っている家の同級生に聞いたら、彼は一部始終を目撃したそうである。

いまは、まず停電もめったに無く、快適な生活を電気のおかげで過ごしているが、私の子供のころは、実家はともかく、分家では最初はまだランプ生活の時期があった。その頃の思いでである。

さて、そのプログラムであるが、サブルーチンとして簡単な3次方程式を解く必要があった。これをプログラムするのにどうしたらよいか!?がネックでいろいろと探したり、考えたりした。手引書では、計算尺の活用が書かれていた。工学書で、ガウスの解法を知り、応用した記憶があるは、今では細部は、忘却の彼方である。中間の親会社のひとも、このルーチンが知りたいと言っていた。それで、その本をお貸しした覚えがある。

f^2+10)=2570を計算尺で解くには、Mが既知でが未知であるから、A尺上にMの値をとっておき、スライドを動かしていろいろなの値を想定して合うところを探せば良い、とある。

上の式では、カーソルをA尺の2570の所におき、スライドを動かして適当なの近似値のところを探す、とある。C尺の1をD尺の11に合わせB尺の11+10=21に対応するA尺はと言うと2540で、はこの付近であるとわかる、とある。

=11に対してf^2+10)=2541
=11.1に対してf^2+10)=2600  差59
(70-41)/59≅0.5
よって≅11.05を得る、となっているが経験不足で理解しがたい、というかそろばん同様体で覚えないと出来ない相談である。

数式処理ソフトなら、答え一発であるが、・・・・・・。いつでもどこでも使用可というわけにはいかない。
なかのひと

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