木曜日, 11月 20, 2008

プラグの汚れ具合のチェックの際、シリンダーヘッドアースの取り付け部から、軽くオイルが滲んでいるのに気がついた。それで増締めをしておいたのだが、今日になって、今まであまり見かけないことに気づき、昼休み明るいところで一度外してみた。この前付けた時は夜暗い場所で、一時的テストのつもりで自販機の明かりを頼りに装着したのだった。

今日外してみたら、端子は、シリンダヘッドと直づけづけ位置にあったが、そこは黒く塗られている部分で、その上にゴムクッションのついたワッシャーがのり、ゴム部で端子を押し付けていて、そこが変形していた。ボルトの芯とよく接触しない限り、これでは大してアース効果はなく、シリンダーヘッドからの電流は、しかたなくシリンダヘッドに食い込むヘッドカバー締めつけボルトと直接接触するように締め直した。こうすると、ゴムパッキンのついたワッシャーのゴム部とも触れ合わずゴム部は、オイルシールの役割を、元のように果たすことになる。

ただし、シリンダーヘッドのアルミと直接は触れず、鉄を主成分とするボルトとワッシャーの
金属部分とだけメインに接触するので、電気の流れは、わずかな長さだが、鉄を介して行われる。それでも、シリンダーを固定する長い鉄製ボルトを通してクランクケースへ逃げるだけよりはましだろうと思う。

そのため、もう一本同様な方法で新品のアースを反対側のシリンダーヘッドから取るようにし、もう一本の端は、バッテリーアースと直結させず、そのすぐ脇のセルモーター固定ボルトに直づけした。

自作モータロイをつくったとき、ハンダは大量に残ったので、余ったアース線を新しく適当な長さに切り、新鮮なままの銅線をむき出しにして、カシメる前にアース線の両端を、新品の筆にたっぷり墨を吸わせる容量で、銅線両端にまずハンダをたっぷりしみ込ませ、その後も、端子と銅線をハンダづけし、軽くカシメるといった方法で、会心の作のアースケーブルを日本用意しておいた。未使用品である。

それまでは、ハンダ付けアース線といっても、最初はカシメただけで使用していて、後から、ハンダ付けしなおしたもので、銅線分は雨にぬれたり、オイルがしみ込んだり、とりあえず何とか端子と銅線をハンダづけした(つもり)のものであった。しかも、ハンダ鏝に付属したイトハンダは、量がすくなく、ほかの目的でも使用したりして、すぐに切らしてしまい、今から思うと気休め程度だったかもしれない。

それで、2本ともシリンダーヘッドにつけてから、念のため、始動テスト。軽く始動して問題なさそう。さらに軽くアクセルをあおってみると、拭け上がりの音がまるで違う。それで、すぐさま庭を一周してみたが、新次元の走りとでもいう感じ。力強い。

夕方、帰るのが待ち遠しい。暖機をちょっとして乗り出す前に、まずヘッドライトが以前よりずいぶん明るいことに気づいた。こ、これは!?。シリンダヘッドアースをつけたり外したり、かなり長い間試行錯誤してきたが、こんなに元気になったのは、今回が初めて。

走り出すと、いくぶん力強く感じる。今朝までとは音と走行感覚がかなりちがう。走り出して暖まり出すといっそう違いが感じられる。

一言で言ってしまえば、バイクのエンジンから車のエンジンに載せ換えたような感じ。まるで別物のようだ。これまでのアースでは、爆発波がノコギリ波のようだとしたら、今回は、それが先端が丸く幅が広がった感じで、ショートストロークピストンがロングストロークピストンに変わったかのよう。いわば、強い火花の持続時間が明らかに長くなったような感じである。

したがって、爆発がコンスタントに続いている感じで、振動も当然ながら、低レベル。エンジンが行儀良くきちんと回る感じとでもいったらよいのだろうか。

10キロ以上走った後で、飛ばして抜こうとする4輪と並走したが、慌てずに走れる。静かに差を広げて行く様は小気味よい。とにかくエンジンは別物の感じで、火花特性だけでこんなにも差があるものか!?と、また、ハンダをていねいに付けたアース線の効き目にも、予想した以上の結果がでてビックリ。

それで、ネットでシリンダーヘッドアースを調べてみたが、製品版や自作にしても、ハンダ付けについては記載がないようで、効果があったのは付けた直後だけで、慣れてしまったのかあまり効き目がないというような報告も少なくない。

以下のサイトでは、一応きちんと!?シリンダーヘッドアースをした場合の効能などが述べられている。
http://yoyoyo.s21.xrea.com/a-sinngu.htm

『具体的なアーシングの効果をここに書いておきます。

(1)低速トルクのアップ、燃費の向上、排気ガスのクリーン化
(2)エンジンの始動性の向上、アイドリングの安定化
(3)ヘッドライトの光量アップ
(4)オーディオの音質の向上』

などとなっていて、オーディオはついていないが、ホーン音も少し音色が変化したかなという感じは、あった。また、帰り際の暖機中に、臭いが感じられず、排気口まで鼻を近づけてやっと、少しはあるんだな、と感じた点でも、上の効果に指摘されている状態と一致してくる。

となれば、低速トルクもアップした感じなので、燃費の向上も期待できそうな感じである。
しかし、走り出した最初から、ある種の重さを感じてはいた。翌朝、この秋一番の冷え込みが来て、始動して走り出したら、昨日よりいっそう重い。これでは、以前ミラクルパワーを初めてつけたときのような感じで、燃費は悪そうとは計るまえから想像できた。案の上、満タンにして走ってみたら、過去最悪の13キロ。

その日はそれで、一日考えてみた。頭が混乱する。新しく、ていねいに作ったハンダづけアースコードは確かに、ランプは明るいし、始動性もよく、パワーもある。しかし、燃費は落ちている。それは走ってみてエンジンが重く感じることから、予想もできる。何故、そういう結果なのかがまるきりわからない。しかし、コード一本で調子が劇的に変わったことは確かだ。

残りもう一本のアースコードは古いものをそのまま使っている。これは新しいものを付ける前には調子がよく、最近の臨時燃費は15.7だった。古いコードをもう一本つけて、2本ともバッテリーアースと直結したときは、17.0まで行くにはいったが、途中、ゴツゴツ感が出てきて、2本とも外したが、それではパワー感があまりになさすぎ、一本だけ戻していたものだ。

夕方、運転を頼まれ、走行一万未満の新車にちかい状態の運転をしたら、新車らしいエンジンフィーリングを随所に感じて走れた。こういう、エンジンが固いなりにも、アクセルレスポンスがアクセルに応じて微妙に変わる吹け上がりを感じて、こんな感じにアースコードを組み合わせてフィーリングが変化したら、きっとそれはエンジンのためにもよいだろうと、考えざるをえなかった。

それで、さっそく乗り出す前に、新品のシリンダーアースを、旧品の、バッテリーアース線とつないであったものと換えた。接続は、あと数通りつなぎ換える目的で軽くしめておいた。もう一本の昨日付け替えた新品はそのままクランクケース直結のまま。

それで、仮走行のつもりで始動。かかりはもちろん良い。走り出して、すぐ、意外にもさっき運転した新車のエンジンのような感じで、朝のあの重さは見事に消えている。違いは、一本のアースコードが古いか新しいかだけ。これで、あの古くからのアースコードが原因だとわかる。10キロ以上走ってみて、走行感覚に変化がなく、きもちよい、すなおなアクセルレスポンスを確認する。このままでほかを変えなくともいいじゃないかとさえ思うが、念のため、昨日追加した新品アースを、今日の新品アースとダブルにして、バッテリーアースと直結してみてどう変わるか試したら、ほとんど変わらずに若干力強さがました感じで、やはりダブルにすると、以前同様力強い。しかも、ゴツゴツ感が増加することもなく、フィーリングが変化せず、良好のまま。それでも用心してまた10キロ以上走ってみたが、安定した感じなので、改めて、アース線の仮締めを、きちんとしたトルクで締めつける。

明るさは過去最高。車検場で、照度不足を指摘されたときは、古いアースコードのままだった。それなりに調子がよかったので、信頼して使い続けたのだが、ハンダづけといっても、後から用心のために、端子と銅線の周りを上塗りした程度だったし、かなり時間がたってからのしょりだったので、撚った銅線の束全体に、ハンダがしみ込んだような状態ではなかった。今回の2本は、どちらも端の4端が、ハンダが銅線の束全体が導体となるよう配慮してハンダづけした特注品だ。

これをつけたら、悪電流を整流してくれるという、にんじん君の機能をフルにサポートしだした感じだ。アクセルレスポンスが、フレキシブルで、夕方運転した新車状態のクルマで感じたフィーリング然としていて、気持ちよい。寒いけど、ずっと乗っていたい感じだ。今日のチャレンジはこれでおしまい。あとは、結果は寝て待つだけ、といった気分である。

あの重さのまま、慣らし運転を続けてみるか、という選択肢もあるにはあった。しかし、新しいアースコード一本で劇的に調子が変わったのなら、古いままのコードも、新しいものに換えてみたくなるのも人情。しかも、自作モータロイ投入後、3000キロを過ぎたあたり。本来、慣らし云々の時期でもあるまい。そのままの状態で、気持ちよく回るアースコードの接続方法のアレンジがあるはずだという、演繹的思考は、当たった感じだ。混乱したときは、原則に帰ることがやはり大事なようだ。結果がよければ、説明は適当に後からついてくるものだ。


なかのひと

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