日曜日, 6月 15, 2008

にんじん君のマニュアルには、ガソリン1リットルを燃焼させると、1150リットルもの二酸化炭素が出る、と書いてある。1.5リットルのペットボトルで766本分になる、という。

http://www.nenpi.net/index.htm

それで、リッター燃費10の車が年間走行10000キロで1150000リットルの二酸化炭素!だという。
(注:ここですでにミスプリ、11500000リットル!!)

燃費計算は、一年でにんじん君の元がとれる計算自体にはあやまりがない。

国内の7500万台中、100万台の車が1リットル燃費向上できただけで、マツの木100万本分が一年間に吸収する
二酸化炭素量を削減することができる、と書かれている。

マツの木100万本が一年間に吸収する二酸化炭素量は、このマニュアルの数値を使うと、どのくらいになるのかというと、にわかにピンと来ない。

リッター11キロに延びた車は、年間10000キロ走行として、ガソリン消費が91リットルほど節約されるから、
二酸化炭素換算で車一台あたり104650リットルとなる。

モル数でいうと
jfly.iam.u-tokyo.ac.jp/html/discussion/2002/0203CO2_level_in_fly_room

『二酸化炭素(CO2)の分子量は 44 です。つまり1モル 44 グラム。
30キロ入りの炭酸ガスボンベには、30000/44 = 681.8 モル含まれ
ることになります。1 モルの気体の体積は 22.4 リットルですから、
681.8 モル なら
22.4*681.8=15272 リットル=15.3 立米
(建築業界では立方メートルを「りゅうべい」と読みます。)』というようなわけだから、
104650÷22.4×44=205562.5グラム、あるいは205.6キログラム、となる。

マツ百万本と言った場合、苗木や庭木を想像する方は少ないと思うが、苗木から植え付けて植林した場合、15年から20年ぐらいの個体が一番活性が高く、二酸化炭素吸収量も多い。また、林が閉鎖して無駄な空き地がなければ、葉の量が一定面積ではほぼ植え付け本数に限らずほぼ一定となるので、本数はあまり問題ではなくなる。

調べたところでは、ヘクタールあたり2万本から数千本の15〜20年生のアカマツ林の場合、二酸化炭素吸収量は、35〜55トンぐらいになると見積もられている。ただし、この値は炭水化物換算などで、二酸化炭素に相当する量は、樹体のカーボン含量を50%と考えると、1キログラム二酸化炭素=0.546キログラムの乾燥物質と考えた換算なので、1.83×35〜55=60〜100トンの二酸化炭素となる。

ヘクタール当たり1万本の15〜20年生のマツ林が一年間に吸収する二酸化炭素が60〜100トンであれば、一本当たりは平均をとってヘクタール80トンとするならば、およそ8キログラムの二酸化炭素吸収量となる。

一台あたりで、205.6キロだから、205.6÷8=25.7であり、マツ約26本分相当であり、100万台ではマツ2600万本相当ぐらいで、例えとしてはほどほど適切かもしれないが、オーダーが合わない。

一本のマツの吸収する二酸化炭素量は、容量では、
8000÷44×22.4=4072.7リットルでしかない。ガソリンわずか3.5リットルを燃やした量でしかない。

しかも、マツに限らず、これは吸収する二酸化炭素量だけで、実際は、樹体が生活するために呼吸もしており、およそ半数近くを排出もしており、収支を考えれば、さらに倍近い修正を余儀なくされる。

さらにこれは節約された量だけであり、一台の車の森林破壊量を換算するとこの10倍はいくことになり、
この数値の検討だけで、二酸化炭素増加による地球温暖化説を補強する値となって行く。

したがって、現状では、このまま行くと、いずれにしろ人類に未来はない、という結論も残念ながら、現実味を帯びることに。大阪府の赤字云々以上の負荷が、日本に、地球にかかっている、ということに。


なかのひと



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