土曜日, 2月 24, 2007



株式会社リンドバーグから、The Girl on a Motorcycle というタイトルのイギリス映画のDVDを購入した。アランドロン、マリアンヌ・フェイスフル主演、脇役はなんといってもハーレーの1967年型、FLHというバイク、私には主役にも思えるが。



そのバイク、ハンドル幅がかなり大きく、それで、ヒロインのような女性でも操縦可能なのだろうと思った。会社に泊まって、自炊にも飽きて、明け方吉野家へ行ったら、スタイルだけは似ている国産Vツインにであった。シャフトドライブだが、当時のFLHも、ハンドル幅といい、シートの低さといい、排気音を除けば、こんなシルエットだったかな、と思いをめぐらす。

スタントマンが操縦していたんだ、と噂されるが、事故りそうになり、トラックと対向車数台の間にはさまれて、後輪をロックさせ、何とか難を逃れるシーンの一部には彼女の操縦姿勢のダイナミックな動きが、リアルな正面からの、金髪を振り乱し、瞳孔を見開いてのパニックの際の表情は、実写だと思う。

その直前、メーターは80マイルから100マイルあたりを指す。しかし、後方の上空から、4輪群を抜き去っていくシーンの速度はせいぜい100キロ程度にも見えるのだが。いちど、
計算してみるのもおもしろいかもしれない。 メーター大写しのコマ送りをみると、走行トータルは755マイル、トリップ計では125マイル程度しか走行していない、文字通りの新車のようだった。慣らしが終わったばかりというあたり。


アラン・ドロンが彼女にバイク運転を教えるシーンで出てくるバイクは、ノートンだが、解説書では、アトラス750か650SSというモデルではないか、と黒川氏は推察している。ヘッドランプ上に着いているアンペアメーターは、当時英国車には皆ついていたような気がする。今では無用の小物かもしれないが、当時は高級感を醸す脇役だったように感じている。

sho様も、トライアンフの音を聞いて、・・・と書かれていたが、そばではうるさい二気筒ビッグツインの騒音、遠景での通常走行でのあの連続した排気音は、心地よいサウンドとなる。
ミッションの変速操作でのギヤのかみ合う音なども、爆音の途切れの合間に入り、踏み切り手前での減速シーンなどでも、独特の雰囲気を醸す。乗り手よりも聞き手にとって、心地よいサウンドの気がしてならない、ビッグツインは。


1200ccで60馬力と出ていたが、朝早く、近所を気にしてエンジンをかけ、最初に飛び込んだGSでは、スーパー満タンと店員に頼んでいる。ヨーロッパでは、ガソリンの質が高く、日本国内よりも最高速度が増す、などと昔読んだし、国産メーカーのヨーロッパ輸出モデルは、馬力なども10%ぐらい大き目の設計になっていることが多い。解説では当時すでに最高速度180キロ
程度と記されている。巡航速度は100~120キロ程度とまでも。とうじこれが達成できるバイクはハーレーとBMWぐらいしか、とあるがすぐ翌年あたりからCB750やマッハIIIがでてくるし、CB450なら、巡航130キロでも、おいしいゾーンであったはず。

Vツインエンジンは、考えてみると、クランク軸にコンロッドが二個同時について、異なる間隔でエンジンを爆発させるので、それを拡張すると、航空機の星型エンジンになるのでは、と思う。ゼロ戦の場合、1気筒2000ccで、7気筒が複列配置で、合計14気筒、それで1000馬力を3000回転ぐらいで出すのだから、すごい。よくこんなエンジンを昭和14年ごろ、国産で造ったものだと思う。

佐貫先生によれば、第一次大戦で航空機が登場したわけだが、およそ考えられる限りのエンジン形式が開発され、フランスでは、星型のエンジン自体が、回転するモデルも開発されたらしい。オイル消費が馬鹿にならず、主流にはならなかったらしいが、フランス式エスプリの一端を見る気がする、というようなことが書かれてあった。

フランス国境から、ドイツに入るあたりの景色は、いいなあと思う。ドイツに入ると、針葉樹の森が増えてくるようにも感じたが、今はどうなっているのだろう。右側通行は不慣れだが、かつてのドイツ語講座の小塩先生のように、4輪レンタカーでも借りて走行してみたい。

1 件のコメント:

nature さんのコメント...

こんばんわ、フルーも終盤とのこと、お疲れ様です。
燃費はまあまあで良かった、と思います。

sho様の積算距離はすぐに私に逆転されるという予測を呼んで、いずれ次のステップも頭をよぎりだしたのかな、という思いがチラと頭の中をかすめなかったといえば、嘘になります^^:)!

私は98年というと、フィン付の重い機種かな?と思っていますが、バイクは結局、自分が納得できればいいわけで、私は当分これとつきあうつもりですが、sho様からの情報次第では、
メタモルフォーゼするかどうかは、自分でもわかりません。

似て非なる、しかし大部分共通の要素もあって、比較レポートを楽しみにしております。

こちらこそ今後ともいろいろとよろしくお願いいたします。